木村剛大 (Kodai Kimura) - 弁護士

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Art Lawを日本へ

 
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木村剛大 (Kodai Kimura) - 弁護士

Art Law(アートに関する法律)をアメリカで学んでいる弁護士、木村剛大さん。すでに日本の弁護士資格をもつ彼だが、将来への危機感、興味のある分野追求のためニューヨークへ飛び出してきた。日本にはないArt Lawを将来、日本に帰って広げることで芸術家を支援していこうと考えているそうだ。そんな木村さんには日本に残してきた家族と子どもがいる。家族を日本に残してまで、アメリカへ来た理由はなんだったのか。行動力溢れる彼の生き様をLIVE!!


対談者:Dragon

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挑戦者なっちゃん(服部夏子)からのご紹介。日本で弁護士として活躍し、アメリカの弁護士資格にも挑戦されていて、明らかに頭脳明晰。でも偉ぶったそぶりなんて皆無で、年下の僕にもすごく丁寧に話してくれる、まさに人格者。

 

23歳司法試験合格

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― 小さいころから弁護士を目指されてたんですか?
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昔からずっと弁護士を目指していた
わけでは全然なくて、大学で法学部に入ってから
考え始めました。

 

 

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― ではどうして大学で法学部を選んだんですか?
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どうせ学ぶならどんな仕事をするのにも

役立つ法律がいいかなってそれくらいの理由ですよ!

 

 

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― アメリカにはどうしていこうと思ったんです?
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東京の法律事務所に入ったのですが

外国企業のクライアントも多くて、

英語を使う機会がよくありました。

 

こういう環境で仕事を続けていくことを考えると

英語ができないと話になりません。

だからそういった危機感もあって

事務所に入った当初から

留学は考えてましたね!

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― 弁護士の人も資格をとったら安泰って時代じゃないんですね。
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もちろん安泰ではないです。厳しいですよ!

 

日本でもロースクールができて

弁護士が増えたのはいいんですけど

その代わり増えすぎてせっかく弁護士になれても

就職先が見つからない人も

たくさん出ている状況なんです。

30歳ベンジャミン・N・カルドーゾ・スクール・オブ・ロー知的財産法専攻に留学(ニューヨーク)

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― どうしてニューヨークを選んだんですか?
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アジアも考えていたんですけど、 

僕はArt Lawを学びたいという気持ちが
強かったのでそう考えるとやっぱりニューヨークでした。

 

ニューヨークはアートマーケットの中心ですし、
Art Lawに関するケースや文献も
すごく豊富なんですね。

アメリカでは1980年代からすでに

分厚いArt Lawの本が出ています。

有名なアーティストに対する訴訟も多いです。

 

例えば、Jeff Koons, Richard Prince,

Barbara Kruger, Ryan McGinley, William Egglestonなど

あげていくと切りがありません。

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― Art Lawってなんですか?
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知らないですよねw

日本では一般的じゃないし、

そんな言葉も浸透していないと思います。

Art Lawという法律があるわけではなくて、

簡単にいえば、アーティスト、ギャラリー、

美術館、オークションハウス、

アートコレクターなどアートワールドに

関係する法律問題を扱う分野です。

 

法律でいうと著作権法がメインですが、

例えば、オークションハウスの情報開示に

関する規制などニューヨークシティ独自の
ルールもあります。

アメリカは日本と比べると 

弁護士の専門分野はすごく細分化されていますね。

 

移民法、不動産の専門弁護士はもちろん

ニューヨークではArt Lawを

業務分野として掲げる弁護士も結構いますよ!

 


写真

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― どうして日本では全くメジャーではないArt Lawに興味をもったんですか?  
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元々日本で働いていたときは

特許、著作権などの

知的財産法の分野を専門としていたんです。

 

事務所に入った当初に
ミュージシャンの方の案件など、

たまたま著作権関係の仕事をする機会が
多くあって、まず著作権法という分野に興味をもちました。

 

あとは単純に自分がアート好きだっていうのもあります。

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― 法律って日本とアメリカでは違いますよね?
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結構違います。

例えば著作権法の分野でいえば、

アメリカは損害賠償の金額が高くなりやすくて

日本では負けても数百万円でおさまる訴訟が

億を超えることだってたくさんあります。

 

 

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― 僕そういうのあんまり気にせずに突っ込んじゃいます。。
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本当に気をつけた方がいいですよw

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― 日本とアメリカでは法律が違うのに日本の弁護士の方がアメリカのロースクール に行く理由はどこにあるんでしょう?
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ニューヨークは世界最大のアートマーケットなので、

日本のアーティストもニューヨークに

進出したいわけです。

そのときにはアメリカの著作権法や

ニューヨーク州法の理解が必要です。

 

あとは、日本法の契約書をつくるときにも

アメリカのケースを多く知っていると役立ちます。

弁護士は契約書をつくるときに、

まず、どういうリスクがあるのかを考えて、

そのリスクが大きいか、

どれくらいの頻度で発生するかを評価して、

その上で契約書を修正するなりしてリ

スクマネージメントするわけなんです。

 

例えば、パブリックアートの制作委託をする

契約書をつくるときに、

アメリカのケースでどのような経緯で

争いになっているかを多く知っていると

そういうリスクにあらかじめ対応した

契約書をつくれます。

 

法律は違っても、

どういうときに争いになるかはだいたい同じですから。

 

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ロバート・インディアナ「LOVE」 

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― 法律という難しい分野でアメリカのロースクールで学ぶなんて めちゃくちゃ大変じゃないですか。
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大変です。w

日本語でもけっこう難しいことだったりするんで

英語となるとかなり大変ですよ。

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― ロースクールのクラスメートはどのような方々ですか?
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うちのロースクールのLL.M. という

法学修士課程はやや特殊で

世界中の弁護士はもちろん

アメリカ人も結構います。

国はばらばらですね。

日本人はあと1人だけです。

 

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― ロースクールに入るのに英語の試験とかあったんですか?
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TOEFLがありました。苦労しました(笑)。

留学すると決めてからこつこつ

勉強しました。

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― ご結婚されてて2歳のお子様も いらっしゃるんですよね。迷われなかったですか?
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迷いはありましたが、

留学するなら今しかないと思いましたね。

もちろん家族を日本において来てること

は気になっていますし、寂しいですが。

家族にも迷惑をかけていますので、

この2年でできるだけのことは

やろうと思っています。


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― アメリカの資格もとられるんですか?
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実は次は1年シンガポールの

法律事務所で働く予定なんです。

なのでアメリカには1年しか

いれないんで今年中に受けます。

落ちちゃうとまた戻ってこないといけないので

一回で受かることを願ってます。w

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― ロースクールの他にも色々とやられていたと伺いましたが。
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そうですね。

春学期からはロースクールにいきながら

ダンジガー・ダンジガー・ムーロー法律事務所

というアート関係のクライアントを

多く持つ事務所でインターンもやって、

すごくよい経験になりました。

あとは、ロースクールと並行して

クリスティーズ・エデュケーションという

オークションハウス、クリスティーズの運営する

教育機関でアート・ビジネス・コースという

プログラムにも行ってました。

30歳ダンジガー・ダンジガー・ムーロー法律事務所(ニューヨーク)でインターン。

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― インターン先はどうやって見つけられたんですか?
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ほんと偶然なんですけど、
たまたま調べものをしていたときに
ウェブでArt Lawに関する面白い記事を
見つけたんですね。

 

その記事を書いていた弁護士が
インターン先のトーマス・ダンジガーと
チャールズ・ダンジガー兄弟だったんです。

彼らは「Art + Auction」という雑誌に
長年「Brothers-in-Law」という
アートの法律に関するコラムを連載していて、
そのコラムを見つけました。

 

事務所のホームページをチェックしてみたら、
チャールズは日本で働いていた経験もあって、

日本企業のクライアントも多く持つ事務所で。

それでインターンを
募集していたわけじゃないんですけど
レジュメをメールで送ってインターンを
させてもらえないか尋ねてみたら、
すぐに返事が来ました。

 

その日にすぐにインタビューに行って、
インターンをさせてもらえることになったんです。

突っ込みますね!w けっこう仕事って任せてもらえるんですか?

 

僕もびっくりしたんですけど、
思った以上に任せてくれて。
だから暇な時間が全然ないですw

 

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― 対応できるもんなんですか?
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必死です(笑)。

 

Art Lawについて学んでたので
なんとかなってます。

 

でもときどき他州の法律が関係する案件もあって
他州は全然法律が違うので
調べるのがかなり大変です。

 

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― よくいきなりレジュメ送りましたね! ふつーびびっちゃいそうですけど。
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失うものはありませんからね。

ダメもとです(笑)。

 

実ははじめはVolunteer Lawyers for the Arts
というアーティストを支援する非営利団体で
インターンをしたいと思ってたんです。

 

そのためにその団体がやっているコースに

よく顔を出したりしてディレクターと
知り合いになりコネを作って、
インタビューまでいったんですが、
結局オファーがでなくて。

 

そんな時にたまたま見つけた記事が
ダンジガー兄弟が書いていた記事だったんです。

 

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― ほんと行動力ありますよね!
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ニューヨークは1年しかないんで、

やれることは全てやりたいと思ってます。

 
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チェールズ・ダンジガー(左)、トーマス・ダンジガー(右)兄弟と

野望『Art Lawを日本へ』

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― どうしてそんな野望を?
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Art Lawは日本では
まだまだ確立されていない分野です。
自分がアメリカと日本の
法律を知っていれば日本から世界に出て行く
アーティストを支援できます。

もちろん海外から日本へ進出したい
アーティストの役にも立てる。

 

アートには国と時代を超えて
人を魅了する力があると思います。
もっともっと日本でもアートが活性化される
といいなって思いますね。

 

生き方『常に向上心を持って学び続けていたい』

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― どういう生き方が理想ですか?
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法律は仕事なのでもちろんですが、
英語もまだまだですし、
もうひとつくらい外国語はやりたい。
アート関係では美術史を勉強したいです。

 

できなかったことができるようになったり、
知らなかったことに触れたりすることは
楽しいです。

 

教育は最高のエンターテインメントになりうると思っています。

贈る言葉『自分の未来は自分で描けばいい』

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― 未来の挑戦者に一言ください。
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シンプルですが、
やりたいことをやったらいいと思います。

 

人と違うことをするには勇気がいります。
Art Lawももちろん少数派。
ですが、人と同じことをしているだけでは、
人と同じような成果しか出せません。

 

人は何か「突出したもの」や
他にない「独自のもの」に惹きつけられると思います。

 

人と違うことでも挑戦したいことがあるなら、
やってみたらいい。

 

自分の未来は自分で描けばいいわけですから!

31歳-34歳小さくとも確かな一歩

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― インタビューからの3年間を教えてください
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2013年8月から2014年9月はシンガポールでの法律事務所勤務に加えて、
シンガポール国立大学が提供する知的財産法パートタイムプログラムにも通いつつ、ウェブメディア「アグロスパシア」でコラムも連載し引き続き忙しない日々を過ごしました。

 

2014年10月に日本に帰国しましたが、Art Law分野の開拓、当初計画していた出版計画がなかなか前に進まず苦戦。「小さくとも確かな一歩」を進めるべく
海外メディアに寄稿したり、ウェブサイト「ART LAW WORLD」を開設し、Art Lawについて情報発信したりと地味な活動を続けています。

今後の挑戦

  • 2013年 シンガポールの法律事務所で勤務予定
  • 2017年 「Art Law」出版
 

BIOGRAPHY

  • 00歳東京都生まれ
  • 18歳東京都立青山高校卒
  • 20歳弁護士を志す
  • 23歳司法試験合格
  • 24歳結婚
  • 25歳ユアサハラ法律特許事務所入所
  • 26歳初海外でラスベガスとサンフランシスコへ
  • 28歳第一子誕生
  • 30歳ベンジャミン・N・カルドーゾ・スクール・オブ・ロー知的財産法専攻に留学(ニューヨーク)
  • 30歳ダンジガー・ダンジガー・ムーロー法律事務所(ニューヨーク)でインターン。
  • 31歳クリスティーズ・エデュケーション・ニューヨーク、アート・ビジネス・コース修了
  • 31歳ニューヨーク州司法試験合格、シンガポールに移住、現地法律事務所で勤務開始
  • 32歳日本復帰
  • 33歳九州大学大学院芸術工学研究院非常勤講師に就任し、ART LAWについて講義する機会に恵まれる
  • 34歳ウェブサイト「ART LAW WORLD」http://www.artlawworldjapan.net/開設
  • 2017 「Art Law」出版

木村剛大 (Kodai Kimura) - 弁護士

海外飛び出し年齢:30歳(,

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