「覚悟」が決まらないという言い訳

先週、SNSでパリ進出を電撃発表したので、

多くの人からなぜパリなのか?と聞かれた。

僕も去年まで考えもしなかった決断なので、

友人や家族が驚くのも無理はない。

なぜフランスだったのか?

その理由をあげれば、

・親日国家であること

・ジャパンの需要に対する供給が足りてないと感じたこと

・EU圏内であること

・日本やNYと違う労働の価値観を知っておきたかったこと

・出生率上昇を含めフランスはこれからの日本のロールモデルになり得ること

・世界を点(1拠点)や線(2拠点)ではなく面(3拠点)で見えるようにしたかったこと

・そもそもニューヨークは世界へ出るための第一歩目だったこと(1年半の予定が13年に)

他にも、英語が第2言語であること、

ワーホリがあること、食文化が発達してること、

などいくらでも理由を挙げられるが、

「どれが一番の理由か?」

と聞かれてもよくわからない。

当時シリコンバレーも候補に考えていたが、

結局のところ心の声が言った。

「次はパリかな、なんとなく」

これがたぶん真実に近い。

腹を括る 腹で決める 

昔からこういう言葉があるように、

本当に大事な決断は

「頭」で考えて出てくるもんじゃなくて、

心の声を聞いた「腹」で

決まるのかなと最近思う。

僕は走り始めて間も無く

連続2000日になるのだが、

「10年休まず毎日40分走る」と決めたのは、

何週間も考え抜いた結果でも、

めちゃくちゃ覚悟したわけでもなかった。

 よし、今日から走るか

 でもどうせならきつい方がいいな

 よし、40分走るか

 でもどうせなら期限を決めた方がいいな

 よし、10年行くか

 行くぞ!

決めたのは1分だった。

これはどう考えても、

「頭」が下した決断じゃない。

1分で決めたことが

その後の10年を縛るなんて、

どう考えても割に合わない。

「頭」ではなく

「腹」で決める。

振り返れば

8年前タバコをやめたときも

5年前お酒をやめたときも

「自分をもっと律したい」

と心の声がつぶやき、

「よし、今日からやめよう」

と腹が決めてくれた気がする。

この決断も1分かかってない。

そして今日まで続いている。

「覚悟が決まらないから決断できない」

誰だってそんな時があると思う。

でも「覚悟」に逃げてはいけない。

「決断」に「覚悟」はいらないから。

覚悟は

決断の前に必要なのではなく、

決断した後に生まれてくるもの。

決断したことを

後からコツコツ必死に守り続ければ、

どこかで覚悟に変わっていく。

そもそも「覚悟」の本来の意味はこうだ。

「迷いを去り道理を悟ること」

覚悟の文字は2つとも「さとる、さとす」という意味の漢字です。 覚悟はこの「さとり」を表す2語からなる複合動詞です。 仏教のなかでは、眠りからさめるという意味でも用いられますが、特に「迷いからさめ、さとりに至ること、真理をさとること」

決める前ではなく、

決めたことを続けることで

どこかのタイミングで何かを知る、

そんな感じなんじゃないかな。

3つの自分との約束を守り続けた今の僕には、

「10年走り続けること」

「生涯酒を口にしないこと」

「生涯タバコを口にしないこと」

どれにも迷いはない。

まず決断する、

それを必死に守る。

そしたら覚悟は生まれる。

「腹」が決めたヨーロッパ挑戦。

ここからコツコツ覚悟を育てていきたいと思う。