日本のことしか知らない人が、日本の何を知ってるのか?
「あなたが10歳だったら日本から逃げるか、AK‐47(携帯用の自動小銃)を使えるようにしろ」
あるインタビューで世界3大投資家のジム・ロジャーズはこう答えたそうだ。その理由は大きく分けて二つ。
・財政赤字を増やし続けてること
・今後ますます少子化が進むこと
そしてこれに対して対策をするどころか
現状日本政府は先延ばししているだけ。
そのツケはやがて今の日本の子供達に来る。
だから子供だったら脱出すべきだという論調だ。
彼が政治家や宗教学者だったら耳を傾ける必要はないが、
何と言ってもスーパー有能な投資家だ。
投資家は世界のことを知り尽くし、
未来のことを読めなければ成功しない。
実際に彼は1980年代から中国に投資しろと主張していた。
当時は日本が急成長してた時代だったから
周りのアメリカ人に笑われたそうだ。
そんな彼が言うのだから、
今の延長にはやはり明るいは未来はないのだろう。
続けて彼は言う。
日本人は日本のことしか見ていない。
それに比べて韓国やシンガポールは最初から世界を見ている。
と。
これを聞いて僕自身のある経験を思い出した。
日本である分野でトップの方と
色々と話す機会をいただいた時に言われたことだ。
「日本で一番を取ってから世界だろ」
「海外に言ってる日本人は流れ者だ」
「海外の日本人村で威張ってるだけだろ」
海外にいる日本人に対して
相当悪いイメージを持たれていた。
でもこれは日本の現状をよく現してると思う。
日本で成功し海外経験がない人の多くは
このような考えを持っている傾向にある。
かつて日本が「Japan as No1」と呼ばれ、
高度経済成長してた時ならこの話もわかる。
でも彼らが生きて来た時代と僕らの生きてる時代は違う。
これからの時代はもっと変わる。
日本の大人がこうやって
日本の若者の海外への目を潰していく、
だから日本人は海外に出てこない、
そういう一面もあると思う。
これに対して、ジム・ロジャーズはいう。
移民として海外に出ていく人の多くは、勇気がありチャレンジ精神にあふれた人だ。家族や友人と離れ、住み慣れた母国を後にして海外へと移住する。そのような活力にあふれた人たちを受け入れることで、その国はますます発展するようになる。
同じ事柄でも見方が違えばこうも変わる。
実際、この50年、
発展してきた国は、
アメリカ、シンガポールを筆頭に
移民を受け入れてきた国々だ。
海外が全てだとは一切思わないが、
日本の未来を考えれば今のままでは全員貧乏になるだけだ。
それは今後少子化によりマーケットが小さくなっていくからで、
それに対抗するためには移民を入れるか、
海外のマーケットで勝負するしかない。
”海外”は特に日本人にとっては無視できない状況だ。
イギリスのノーベル賞作家キプリングは、「イギリスの旗」という詩の中で、「イギリスのことしか知らない人が、イギリスの何を知っているというのだ?」と言った。
若い人たちは、
一度世界に出よう。
日本人ならなおさらだ。